「あのひと」
投稿します。
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雨の小窓を みていたら
何故かあの人 思い出す
あれは去年の 寒い朝
何も告げずに 出て行った
膝の枕が 好きだよと
言った言葉が 懐かしい
一間しかない 六畳間
いつも体を 寄せていた
酒は弱いが 熱燗を
ついでつがれる ふたり酒
何処でどうして いるのやら
いまだ連絡 ないままに
あすはあたしの 誕生日
歳も忘れて しまったが
忘れられない 蜜の味
便り待つには 辛すぎる
口は重いが やさしさが
滲み出るよな 人だった
もしもこの声 届くなら
抱いてください もう一度