「或る女」
投稿します。
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暗い眼をして 飲んでいた
声をかけるも 憚(はばか)られ
なぜか気になる そのひとが
ふっと溜め息 ついていた
ひとり思いに 耽(ふけ)るよう
グイとバーボン 一気飲み
細いタバコに 火をつけた
煙り追っても 消えていく
孤独こぼれる カウンター
褪せた唇 噛んでいた
何があったか 知らないが
やがて時刻は 二十四時
薄い背中が 泣いていた
酔って逃げたい 時もある
そっとみている 俺がいる