Author Archives: gen

ろくでなしのブルース

 

 

「ろくでなしのブルース」

投稿します。

 

 

 

 

何もいらない  欲しくない

酒があったら  それでいい

朝のうちから  酒を飲み

やがて気分が  ハイになる

あゝ駄目な男の  見本だな

これじゃ駄目だと  思っても

すぐに流され  すぐ酒に

馬鹿を承知の  ろくでなし

 

 

 

つるむ相手も  いやしない

まして恋など  人ごとさ

日がな一日  酒に酔い

ぐでんぐでんの  だらしなさ

あゝなおらないのか  だらしなさ

甘さばかりに  縋りつき

安易安易に  すぐ酒に

馬鹿を背負った  ろくでなし

 

 

ああ忘れられない

 

 

「ああ忘れられない」

投稿します。

 

 

 

ひとりボサノバ  聴きなから

軽く溜め息  ひとつ吐く

昨日別れた  あのひとに

未練ばかりが  付きまとう

ああ忘れられない  愛してる

好きが勝手に  絡みつく

 

 

 

窓を濡らして   雨粒が

あたり一面  流れるわ

昨日別れた  あのひとは

きっと誰かと  いい仲に

ああ逢っても一度  その胸に

好きよ大好き  抱かれたい

 

 

チンケな絵模様

 

「チンケな絵模様」

投稿します。

 

 

 

 

 

  寡黙に  酒を飲み

  口紅  唇に

雨の横浜  22時

誰もいないさ  ふたりきり

古い居酒屋  有線で

誰が歌うか  演歌節

やけに絵になる  色になる

あゝチンケな絵模様  男と女

 

 

 

  徳利の  おかわりを

  溜め息  ひとつ吐く

雨の横浜  うらぶれて

夜更け居酒屋  人もなく

破れポスター  詫びしげに

別れ場面を  作るのか

やけに似合いの  雨の晩

あゝチンケな絵模様  男と女

 

 

人恋しのブルース

 

 

「人恋しのブルース」

投稿します。

 

 

 

 

 

忘れられない  人だもの

ひとり今夜も  手酌酒

逢いたい  逢いたい  抱かれたい

雨の降る夜(よ)は  なおさらに

寝返りばかりが  癖になる

あなた恋しい  欲しくなる

あゝ人恋しのブルース

 

 

 

寝ても覚めても  あなただけ

ひとり枕に  縋りつく

逢いたい  逢いたい  今すぐに

雨が心も  濡らします

寝返りばかりで  眠れない

あなた恋しい  たまらなく

あゝ人恋しのブルース

 

 

懐かし東京ブルース

 

 

 

「懐かし東京ブルース」

投稿します。

 

 

 

 

銀座  赤坂  六本木

洒落た女が  動きだす

赤いマニキュア  悩ましげ

髪はロングで  ウェーブを

さあ  今夜の相手は  誰にする

飛びきりイカした  男前

よりどりみどりで  胸弾む

東京  懐かし東京ブルース

 

 

 

渋谷  新宿  中目黒 

チークダンスも  慣れたもの

胸の膨らみ  お気に入り

ちょっと流し目  してみるか

さあ  ひと晩限りの  恋ごっこ

好みの顔した  男前

何処から狙うか  指ならす

東京  懐かし東京ブルース

 

 

うーん!

 

 

うーん!

 

 

 

 

あなたのことが  好きだから

しもべになっても  構わない

一から十まで  あなた色

とことん染まって  みたいのよ

女のすべてを  捧げるわ

うーん!  愛して愛され  身体中

喜ぶ姿  見て欲しい

わたしは女 それだけよ

 

 

 

あなたの匂い  嗅ぎながら

うっとりしている  わたしなのや

百から千まで  万までも

どっぷり染まって  幸せよ

女の弱みを  握られた

うーん!  尽くして尽くされ  心から

幸せだから  満足ね

わたしは女  この先も

 

 

ばかな女ね

 

 

 ばかな女ね

 

 

 

ひとつふたつと  指をおり

男の嘘を  数えてる

しょうがないわと  首を振り

我慢半分  あと惰性

なんて寂しい  ものかしら

自分慰め  煙草吸う

あゝ雨の雫を  数えては

ついてないわと  独り言

 

 

 

浮気するのが  癖になり

男の勝手  許してる

ばかな女ね  このわたし

生まれながらの  気の弱さ

なんて侘しい  ことでしょう

心いじめる  悪いひと

あゝ雨の雫が  心にも

ぽつりぽつりと  降ってくる

 

 

なみだ歌

 

 

なみだ歌

 

 

 

  黙って酒を飲み

  溜め息ひとつ吐く

場末の居酒屋  ふたりきり

なんとも侘しい  絵面(えずら)だな

店に流れる  歌謡曲

歌っているのは  八代亜紀

振られだ女を  せつせつと

泣けよとばかりの  なみだ歌

 

 

 

  銚子のおかわりを

  あたしも飲むわと  猪口を出す

さびれて虚ろが  匂いたち

溜め息余計に  重くなる

店の壁には  古時計

コツコツ真面目に  針進む

ぼんやり動きに  目を向けりゃ

どうでもいいさの  無言劇

 

 

あゝ、つらいわ

 

 

あゝ、つらいわ

 

 

 

愛しているのは   あたしだけ

あなたの気持ちは  ここにない

寂しさ堪えて  お酒飲み

酔えない自分に   塞ぎ込む

あゝ、つらいわ  苦しい  やるせない

二度としないわ  恋なんて

 

 

 

愛されたいのと  思っても

あなたに通じる  ことはない

悔しさ噛みしめ  がぶ飲みを

どうにもならずに  首を振る

あゝ、つらいわ  儚い  虚しくて

二度はごめんよ  恋なんて

 

 

強がりで

 

 

「強がりで」

投稿します。

 

 

 

最後  これが最後の  逢瀬なの

だから綺麗に  うんと綺麗に  見せたいわ

馬鹿ね   別れる前も  強がりで

自分虐めているなんて  そうお馬鹿さん

あなたが好きだった  ほんとにほんとに  好きだった

最後  これが最後の  逢瀬なの

だから綺麗に  うんと綺麗に  見せたいわ

最後  そうね最後に  なるわけね

だから迷わず  すべて晒して  みるつもり

 

 

 

馬鹿ね  別れてからも  意地を張り

自分飾っているなんて  そう情けない

あなたが好きだった  ひたすらひたすら  好きだった

最後  そうね最後に  なるわけね

だから迷わず  すべて晒して  みるつもり